体幹筋にはアウターマッスル(表層筋)と インナーマッスル(深層筋)があります。
アウターマッスルとは胴体の浅いところにある筋肉で体幹表層筋(グローバル筋)とも呼ばれます。対して
インナーマッスルとは胴体の深いところにある筋肉で
体幹深層筋(ローカル筋)とも呼ばれます。体幹のアウターマッスルは主に腹直筋,外腹斜筋,内腹斜筋,脊柱起立筋などがあり、身体を捻じったり、腰や背中を反らし たり、寝た状態から上体を起こしたりする働きがあります。対して体幹の
インナーマッスルは主に腹横筋,多裂筋などがあり、腰椎の骨と骨を連 結して安定させたり、周りから押さえて安定させたりとコルセットのような働きがあります。
関節にはあまり力を加えずに動かすことのできるニュートラルゾーンとニュ ートラルゾーンから外れたエラスティ ックゾーンという範囲があり、エラスティックゾーンまで関節が動くと関節包や靭帯などの関節構成体に負荷がかかります。脊椎にも同様にその範囲があり、インナーマッスルの機能低下やアウターマッスルの過活動(コンディション不良,精神的緊張. アウターのみ鍛えるなど)により関節の動きがエラスティックゾーンに入ってしまいパフォーマンスの低下や故障の原因になってしまう場合が あります。
ここまではインナーマッスルが弱くなるとなぜ 腰痛が生じるのかをご説明しました。では
なぜインナーマッスルが弱くなるのでしょうか?
こちらの図では若年者と自立している高齢者と自立できていない高齢者の体幹筋を比較しています。自立している高齢者では腹横筋と多裂筋の減少率が少ないことを表しています。
こちらの図では各世代の体幹筋を比較しています。加齢による腹横筋の低下率は少ないことを表しています。
以上のことからインナーマッスルのうち腹横筋と多裂筋は
加齢では萎縮せず運動不足で萎縮することがわかります。
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