ワンポイント
2023.07.08
今回のテーマは「関節リウマチのリハビリ治療」です。
関節リウマチとは本来自分の身体を守る免疫の働きが何らかの原因で異常をきたし、自分自身の正常な細胞や組織を攻撃することによっておこる自己免疫疾患である。原因は解明されておらず免疫の異常によるものと考えられている。
免疫の異常により関節に炎症が起こり進行すると関節が破壊されます。
男性よりも女性の方が4倍多く、30代~50代に多く、症状は手・足の指や膝・肘などの様々な関節に痛みや腫れ、朝のこわばりなどが生じます。
関節リウマチのリハビリテーション治療は、関節保護や機能維持、さらには機能回復を目的としています。関節リウマチ治療の中でも大切な要素となります。
薬物治療の劇的な進化に伴い、罹患患者の寿命も40年前の65歳から高齢者の平均寿命まで延伸されるまでになりました。
イギリスで関節リウマチ患者向けの「SARAHエクササイズ」が考案されました。
関節リウマチ患者のための手と上肢(腕や肩)のエクササイズです。1年間での治療効果が証明されています。手や指の機能を改善・維持するためには、自宅での継続的なエクササイズを行うことが重要です。
SARAHエクササイズプログラムは7種目の可動性エクササイズがあり、5種目が指と手首のエクササイズで2種目が肩のエクササイズです。
SARAHを実施する際に重要な点はエクササイズ日記を用いていつ、どこで、どれだけ行うかといった具体的な行動計画を患者とセラピストが相談して一緒にやり方や目標を決めていくことにあります。
患者自身が治療に参加している患者自身がホームエクササイズとして毎日運動を続けれるようになっています。
当院においてもSARAHの考え方に基づいた治療方法を現在考案中です。
関節リウマチに限らず病院での治療を自宅でも継続して行っていただき、日常で困っていることや治療後にやりたいことを実現できるように取り組んでいこうと思っています。
関節リウマチのことやリハビリ治療についてわからないことがあればいつでもご相談ください。
担当 古賀田 小山