ワンポイント
2023.02.08
リウマチ性脊椎炎について紹介します 。
関節リウマチは関節の滑膜組織が攻撃され炎症が起こり徐々に関節破壊していく疾患です。
頚椎には椎間関節・鉤椎関節・正中環軸関節に滑膜が存在するので、 これらに関節リウマチが発症する。
関節リウマチ患者様の 86%に頚椎病変を認め、その内 10%に神経 症状を呈すとされている。
近年、関節リウマチの早期に生物学的製剤(注射)・メトトレキサート(内服) が導入されるようになり、減少傾向にあるが病的状態が長くなれば 頚椎病変を有する率が高くなります。
上位頚椎病変(頚椎 C1~C2)
脊柱のなかでも環椎(C1)と軸椎(C2)に最も多く起こります。軸椎歯突起周囲に パンヌスが増生し炎症による破壊が進行。 骨びらんや骨融解が生じ、環椎横靭帯が 弛緩し環軸関節亜脱臼が起こる。
治療には疼痛の緩和に頚椎カラーが有効である。 疼痛が強いもの・脊髄症状を呈するものは手術適応である。
パンヌスとは関節の滑膜細胞が増殖し形成された組織で 軟骨や骨に浸潤し 関節破壊の 誘因となる。
骨びらんとは骨の一部が削られたように欠損すること。