院外研修会
2021.10.05
リハビリテーションにおける運動器エコー活用の基礎ウェブセミナー
2021年9月16日リハビリテーションにおける運動器エコー活用の基礎ウェブセミナーに参加しました。
近年整形外科診療における運動器エコーの活用の場は、これまでの整形外科医による診断/治療での活用から、セラピストによるリハビリテーションへの活用に拡がっていると言われています。今回「これからはじめる運動器エコー」我妻浩二先生(医療法人社団靭性会リハビリテーション科統括科長)「運動器エコーとリハビリテーションと医院経営」白勝先生(はく整形外科運動器エコークリニック院長)の演題を視聴しました。
理学療法士の現状、課題として触診が言われており、触診技術は習得まで長い時間要する事やその治療者の感覚(経験値に左右)が大きな課題になっている、その中で運動器エコーの利用は技術向上に可能性があるとありました。触診は自分自身の課題でもあり、エコーの技術向上にも繋がると実感しました。今回セミナーで理学療法士がエコー導入で変化した事についての話あり、エコーを通しての触診、見える化(変化や運動継続の判断、根拠、医師への相談)、断面解剖の理解を画面上ではありますが実際のエコーで分かりやすく説明して頂きました。エコー化で触診時の確認、指の動きの把握、場所、深さ、強さ、炎症反応、フィードバック、徒手療法につなげる、またエコーで見えるのは「局所」断面がどこを描出しているのか、解剖の知識向上とエコー上達がリンクしている事から、今以上に解剖の理解を深めないといけないと感じました。またエコーの位置付けとして今回「投球障害肩」を例に一連の理学療法評価を説明して頂き、動態観察でエコー評価し、今後のプランニング、全体を評価する事を分かりやすく解説して頂きました。理学療法士が変わる事で、何が出来るのかを医師に知ってもらう事も大切で医師との連携、情報共有、病態の共通理解、チームで評価など連携する事でさらにいい治療が出来ると実感しました。その為にはまず自分自身の知識や技術、評価も含めて向上出来るようにし、動態観察としてのエコー活用出来るようにしたいです。
白勝先生からは、医院経営については開業、運動器エコーとの関わり、セラピストの研修、管理、集計についてありました、運動器エコーの運用例では「ドローイン」についてその目的、腰痛要因、ドローインの方法などエコー画面を通して分かりやすく話がありました。実際に当院でも体幹運動の一つとして取り入れており、理学療法でも患者様に対して実践しています。また現在少ないですがエコーを活用してのドローインを取り入れています。腰痛の症例は多く、比較的描出が分かりやすいという事で、フィードバックや筋厚の評価も分かりやすく出来、今後治療効果に繋げて活用していきたいです。アンケートでもエコーを使い治療する事で満足度にも効果ある事で実践につなげていきたい。医院経営では運動器エコーが経営との関わりについて、運動器エコーが有用に働く場合にヒト、モノの向上などメリットやデメリットについてありました。
整形外科のセラピストや周りのセラピストでエコーを使用というのはあまり聞いていないが、エコーのセミナーが多い中確実にニーズは高まっており、今後エコーは必須になってくると感じました。その中でエコーが活用出来る環境にある今を大事にして、自分自身の成長につながるようにエコーを学び、患者様に還元していきたいです。
理学療法士 松山 皓樹