院内研修会
2021.08.24
7月28日に「超高齢社会における関節リウマチの治療戦略」のテーマで、院内研修会を行いました。今回は第93回日本整形外科学会教育研修会で東京大学の田中栄先生が講演された内容をもとに勉強させていただきました。
関節リウマチは近年、メトトレキサートや生物学的製剤といった有効性が高く、関節破壊の進行を抑制することが可能な治療薬が開発され、治療方針も、発症早期から強力な治療薬を用い、早期に寛解を目指すという戦略に変わり、リウマチの疾患活動性は著しく改善し、現在では多くの患者が寛解、低疾患活動性の状態にある。
しかし、最近はリウマチ患者の高齢化の進行や高齢発症リウマチ患者の増加により、高齢者特有の問題点が浮き彫りになってきている。特に高齢者の骨粗鬆症による、ADL,QOLの悪化の問題が大きく、今後は、リウマチの疾患活動性の改善と共に、骨脆弱性の改善を目指した新たな治療戦略の開発が望まれている。