ワンポイント
2021.06.04
※肩周囲の関節と靭帯の図です
鎖骨骨折:
原因】 上肢を伸展して倒れたり、肩を下にして転倒した場合介達外力によって受傷する例が多い。どの年齢層においても頻度の高い骨折です。
病態】 中央1/3の骨幹部骨折が80%を占める。
近位骨片は胸鎖乳突筋に引かれ上方へ
遠位骨片は上肢・肩甲骨の重さにより下方へ転位する。
症状・診断】 外傷病歴・局所の症状で診断はしやすい。時に腕神経叢の損傷を合併することがある。X-P:前後撮影の他30°仰角撮影を行い胸郭との関係を観ます。
治療】
保存的治療:胸を張り両肩を後方に引くことで鎖骨の変形を矯正しクラビクリバンド装着、約4週間で除去・以後も2~3週間は90°以下で外転制限とする
観血的治療:20mm以上の短縮・転位・粉砕が強い場合や早期に社会復帰が必要な場合
鎖骨骨折外側1/3の遠位端骨折の形態が異なりNeerにより分類される
鎖骨遠位端骨折のNeer分類
Type1:鳥口鎖骨靭帯より外側の骨折で、転位は小さく安定型である。
Type2:鳥口鎖骨靭帯の損傷があり、近位骨片の転位が大きい不安定型である(保存療法では、癒合不全の為、手術の適応)
Type3:鎖骨外側端の関節面の骨折、鎖骨外側端の骨吸収や変形性肩鎖関節症の原因となる
小児の鎖骨骨折:
原因】 新生児では分娩骨折がある。多くは転倒・転落して上肢を介して介達外力による為、未歩行児が受傷した場合は原因を確認する必要がある。
病態】 成人と同様に中央1/3が最多。小児では骨膜が強靭で、短縮しにくいが、上方凸の変形をきたしやすい。
症状・診断】 外傷病歴と局所の腫脹・疼痛・上肢挙上困難から診断。転倒後の上肢挙上困難は肘の骨折・肘内障・手関節の骨折でもみられるので注意が必要。
治療】
基本的には保存治療(8字包帯・クラビクルバンドで固定)3週間程で仮骨がみられ疼痛は固定期間は6週間程とされるがこれ以上かかることが多い。
改善質問などスタッフに聞いて下さいね。担当:水島・平岩