ワンポイント
2020.02.26
足の骨は、28個の骨が組み合わさって成り立っています。
足には、歩行時に全体重を支えるだけの安定性と、どんな地面にでも適合できる自由度の高い足首の動きが要求されます。
人が2足歩行するために、足のアーチ構造は重要で、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチが存在します。
足根骨がアーチ状に配列することで骨性に安定し、さらに足底靭帯、ならびに足底腱膜が支えています。
図①参照
足はリスフラン関節とショパール関節を境にして、前足部、中足部、後足部に分けられます。
特に中足部のリスフラン関節では、歩行時の蹴りだし時に大きな力がかかり、第2中足骨近位が3つの楔状骨で造られたほぞ穴の中に入り込むことで足全体の安定性を保っています。
図②参照
また、足関節は距骨が足関節のくぼみに入り込んだ形で、内果(うちくるぶし)と外果(そとくるぶし)の先端を通る機能軸(距腿関節軸)により底背屈方向に動き、距踵関節軸により回内外方向に動きます。
この2つの軸により足関節はどの方向にも動く、自由度の高い動きが可能となります。
図③参照
続いて、子供に多い足部の障害をご紹介します。
<母趾種子骨障害>
母趾の関節内の底には内側、外側2つの種子骨があります。二分種子骨・関節症・骨壊死・疲労骨折などで痛みを生じる病態
を拇趾種子骨障害といいます。母趾をけりだす時に痛みを生じます。
<外脛骨障害>
外脛骨は舟状骨の内側に位置する過剰骨で、人口の15%に存在します。外脛骨と舟状骨の間で微細な動きが生じると疼痛
の原因となる。運動量が多くなる10から15歳に好発します。
<三角骨障害>
三角骨は距骨の後方突起部に存在する過剰骨です。バレエやサッカーなどでつま先立ちのような動作をすると三角骨が脛骨
の後縁と踵骨上縁で挟み込まれ痛みを生じます。
<足根骨癒合症>
運動量が増え、足根骨の骨化が完成した10歳ころから癒合部の痛みが出現する。日本では距踵間癒合症が60%と多い。
何か分からない事があれば、お気軽にスタッフにお聞きください 担当:弘田 森岡